自動販売機で買える楽器 プルタブリンバの研究
Can-limba : A Musical Instrument

日本科学研究機構 絢椎研究所 Ayasi Laboratory, Tokyo Japan

自動販売機で買った缶コーヒーを飲み終わったあと、ふとプルタブをはじいてみたところ、素晴らしい音が出ることに気づきました。それ以来、当研究所ではこの楽器について掘り下げることにしました。

まだサンプル数が10例程度なのですが、その音は、コーヒーの銘柄やその他の要素によって全く異なっているのです。

まずはこの音をお聞き下さい。

サントリーBOSSアイスコーヒー、地中海ブレンド
Suntory BOSS Ice Coffee Mediterranean Blend

これがすべての始まりです。缶コーヒーとしては、あまりに予想を裏切る音だったので、他を試してみることにしました。このコーヒーは夏の季節限定のため、8月に入ると自販機から消えてしまいました。おそらく2015年シーズンまでお預けです。


贅沢微糖 | Bitter Rich Coffee

この缶は表面にボスおじさんの絵のエンボス加工がしてあり、重量も異なるのではないかと思います。ただ、やや音に深みが足りない印象があります。

キリマンジャロスペシャルブレンド | Kilimanjaro Special Blend Coffee

金属音と深みのある音がほどよくバランスしています。

ブラック | Black Coffee

健康のためこの銘柄を中心に研究を進めていこうと思っています。今のところ、音の違いに関連する要素として、缶の材質や厚さ、塗装、プルタブの角度、リッドの残し方などが挙げられています。ブラックはシンプルな音ですが、開け方次第で同じ音はなかなか出せません。

ブラック5種類 | Black 5 versions

同じ銘柄で、主にプルタブを立てる角度の違いにより、どのように音が変わるのかを調べてみました。

アイス・クリーミーラテ | Ice Creamy Latte

ひとまわり大きなアイス クリーミーラテを試してみました。8月に入って自販機に残っていたアイス専用銘柄。同じアイス専用の地中海ブレンドと同じような弾けた音を期待したのですが、シンプルな弦楽器の味わい。直径の大きさが音の違いに寄与するのだと思いますが、研究を深めるには甘すぎるのが難点です。

何が音の違いを生むのか?

今のところは次のようなものを考えていますが、まだまだこれから研究を重ねる必要があると思います。


良くある質問

Q プルタブリンバという名前の由来は?

A 「エコ・楽器・工作・おはなし・自遊帳」さんに、プルタブリンバという記事があります。当研究所では、この命名を尊重させていただくことにしました。英語表記は思いつきでCan-limbaとしています。

Q なぜサントリーBOSSなの?

A 身近な自販機で最も安く買えるコーヒーだったからです。今までほとんど買ったことがなかったのですが。

 

日本科学研究機構 絢椎研究所
 特別上席主任研究員 山野辺裕二

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